賃貸で部屋探しをする時の言葉 不動産用語の基礎知識

賃貸で部屋探しをする時の言葉 不動産用語の基礎知識

賃貸の間取図で良く出てくる略記号や用語、知っとくと便利な一般知識について解説


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表記/解説

 

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表記/解説
  UB
ユニットバスの略。工場で組み立ててから現場で施工するタイプのお風呂。風呂桶とトイレが一体となったものと風呂桶だけのものがある。
表記例 BT:一体型
B/T:バストイレ別型
    分譲タイプ
賃貸住宅市場に出てくる物件の種類は大きく2つに区分される。

①1棟全体が賃貸マンションとして建築されたもの。
②分譲マンションとして建築されたものを区分所有で1室だけ買った人が賃貸に出しているもの。後者を分譲タイプという。一般にほとんどの分譲タイプがRC造もしくはSRC造であり、壁厚やスラブ厚が厚く、断熱や防音性に優れることが多い。

  PS
パイプスペースの略。外廊下側から開閉してメンテナンスに使う。下水や上水、ガス管などのスペース。
   
  MB
メーターボックスの略。特にPS内にメーターが付いている場合、MBと呼ぶ。
   
  クッションフロアー
CFと略す。フローリングに見えるが塩ビ製のシート。洗面所や台所など水回りに主に使うが、コストが安いので賃貸の室内に使われることも多い。
    徒歩15分
不動産業界では80mを1分で表示する。分譲マンションではかなり厳密。信号待ちは含まれない。15分というキレのいい時間は繰上げ傾向が強いので要注意
  バランス釜
50年代の主流となった風呂釜タイプ。シャワー付とシャワー無がある。追焚ができるが、火種興しに時間がかかる、また水圧が低くシャワー好きには人気がない。
      RC造
鉄筋コンクリート造のこと。柱や梁があばら骨のような鉄筋を軸にコンクリートを流し込んで作る構造。7~10階建位までの建築に使われる。梁や柱が大きく空間的に無駄が生じる傾向がある。柱部分は専有面積に含まれていることが多い。
  風呂桶
40~50年代の主流となった風呂桶タイプ。バランス釜と組み合わせて使われる。この場合、床や壁は大抵がタイルである。
    SRC造
鉄骨鉄筋コンクリート造のこと。柱や梁がH型などの形をした鉄骨で組んだ後に、あばら骨のような鉄筋で補強し、コンクリートを流し込んで柱梁を作る構造。8~14階建位までの建築に使われる。
  ①1R :10㎡~25㎡位。寝室内にキッチンがあるタイプ。16㎡位から収納が付きはじめ、BT別は20㎡~位が目安。 6畳は10㎡ と覚えると感覚が掴める。     S造
鉄骨造のこと。鉄骨の厚さが3mm以下を軽量鉄骨。3mm以上を重量鉄骨と呼ぶ。軽量鉄骨の場合、2F以下がほとんどでアパートと呼び、重量鉄骨の場合はマンションと呼ぶ場合が多い。重量鉄骨造の場合、ALC板(軽量気泡コンクリート)を使うことがあり、その場合 ALC造 と呼ぶこともある。3~5F位の建物によく使われる
  ②1K :18㎡~30㎡位。1寝室+K。キッチンと寝室がドアで隔てられている。収納付きは18㎡位~、BT別は22㎡位~。     ⑥2K :30㎡~40㎡位。1LDKと似ているが、キッチンが狭い場合2Kとなる。2寝室+K。1寝室は実質的にD(ダイニング)となる。
  ③1DK :23㎡~40㎡位。1寝室+DK。8畳以下の場合DK。8畳以上の場合LDKという。     ⑦2DK縦長タイプ :30㎡~45㎡位。廊下がないので空間無駄が無いのが特徴。DKが通路を兼ねる為、家具レイアウトは制約される。部屋を通らなければ寝室に入れないので夫婦向き。
  ④1LDK :35㎡~50㎡位。1寝室+LDK。家具配置の自由性が高い。     ⑧2DK振分タイプ :DKから各部屋へ入れる。35~45㎡位が目安。特に寝室が襖でなく壁で仕切られている場合、完全振分けという。友人同士入居や兄弟入居に人気がある。
  ⑤1SLDK :Sは納戸のこと。1SDK、1SLDKなどという。採光上の理由で居室扱いにできず納戸表示になっているケースもある。     ⑨2LDK :45㎡~60㎡位。
⑩3DK :50㎡~65㎡位。
⑪3LDK :60㎡~85㎡位。
賃貸契約時に知っておくと便利な一般知識
  申込時に必要なもの

自分の勤務先や年収。保証人の勤務先や年収などのプロフィールが説明できること。書類は後でよいことがほとんど。不動産会社によっては申込金をとるところがある。また申し込み時に年収を証明できる書類を必要とする場合もある。
  キャンセル

申し込み後、キャンセルしなければならない事情が起こった場合の対処。不動産会社によってはペナルティを課すところもある。、道義上、申込に伴い、多くの関係者が手間隙かけて労を取ることになることを理解しなければならない。

  契約時に必要なもの

①住民票
②保証人承諾書
③保証人の印鑑証明書
④印鑑
⑤免許証や健康保健者証、収入証明など。⑤は必要ない場合もある。
法人契約の場合は、これに会社概要や謄本、代表印の印鑑証明などが加わる場合が多い。
自動引落としがある場合、銀行印も必要
  契約期間

賃貸借契約は通常2年間毎に更新するため敢えてこう記すことが多い。法律上の賃借権の権利発生を抑えるため短期(2年間)更新が定着した。

  保証会社

滞納時に連帯保証人の代わりに家賃を弁済してくれる機能を果たす。後日、借主に請求がある。費用は入居時に賃料の50%、以後毎年1万円、といった形が多い。
  初期費用

例えば礼金2ヶ月、敷金2ヶ月と表示されている場合、その他に仲介手数料1ヶ月+消費税、家賃の前払い分1ヶ月、2年分の火災保険1.5~2万円などがかかる。速算法で礼金月数+敷金月数+2ヶ月+2万円が初期費用の目安。たまに鍵交換代や消毒代、事務手数料がかかる場合がある。

  定期借家契約

期間限定の賃貸借契約。更新はできないが、再契約できる場合もある。
商業ビルの賃貸借契約や転勤中の分譲マンションなどで使われることが多い。一般賃貸借と違い、定期借家契約専用の契約書を使わなければならない。
  残置物

前の入居者が残していった設備や備品。まだ使えるけれど保証対象外。故障したときは自分で処分し修理しなければならないことが多い。

  シェアハウス・ゲストハウス

トイレ、風呂、リビングが共用となっていて個室は部屋のみとなっている居住形態であることが多い。一般に礼金や敷金、仲介手数料、更新料が無料であり、連帯保証人不要、家具付きの募集形態がが多い。賃料はマンスリーほどは高くないが、2年以上住む場合には割高であることが多い。コミュニティが形成される期待感やデザイン面での提案が多く、近年人気がある。 事例:eGAO
  マンスリーマンション

トイレ、風呂、リビングは通常の賃貸と変わりはないが、一般に礼金や敷金、仲介手数料、更新料が無料であり、連帯保証人不要であり、家具付きの募集形態がが多い。賃料は一般の募集に比べ1.5倍から2倍程度に設定されていることが多い。割高なので近年は人気が無くなっている。

  フリーレント

賃料無料期間のある募集形態。テナント募集の為に、初期費用負担を軽くすることで入居募集を促進する目的で設定される。礼金、敷金0に比べ、グレードの高い賃貸物件で設定されることが多いので、敷金無しで狭い範囲から探すケースに比べ、実質的にかなりお得であることが多い。 事例:フリーレントが探せるサイト
  元付と客付

オーナーから直接依頼を受けている会社を元付、入居者から直接依頼を受けている会社を客付という。元付はオーナーから広告料の名目で手数料を取っているケースが多く、オーナー側のエージェント(代理人)として入居者を審査する立場にある。元付は、立場上、入居者にとっていい物件があってもオーナーからの依頼案件を優先した方が、お金になり義務を果たせるケースが多く、要望に対し矛盾した物件を無理勧めてくることが多い。

  広告料

一般には、オーナー側から受け取る手数料のことを指す。元付が成約時に受領するケースが慣例だが、客付に対して販促目的で設定される事例もある。客付は本来、入居者側のエージェントであるが、広告料が設定されている場合には利益を優先して矛盾した物件を勧めるケースがある。
  重説・重要事項説明書

賃貸契約書の他に宅建業法によって顧客保護の目的で仲介業者に説明義務がある。宅地建物取引主任者が記名押印して説明しなければならない。仲介業者が重要事項説明を省略した場合には仲介手数料を払う義務はない。

  東京都紛争防止条例

貸し主た管理会社が、敷金を返還しないトラブルが多かった為、都の条例として契約時に基準を明記し、事前説明する義務を負わせた。この条例施行後、入居者が一方的に不利になることはかなり少なくなった。但し、あくまで都の条例であり、国の法律ではない。また対象は東京都にある「居住用物件」だけなので、他県や事業用案件は保護の対象になっていない問題がある。
  東京都 宅地建物指導課

不動産会社との取引や入居後に賃貸管理会社との間で、著しく不利益を被った場合には、都道府県の役所の「宅地建物指導課」に相談するのが良い。呼出はもちろんのこと、悪質な場合には免許停止処分にすることができる強い権限をもっている。

  PMとは、BMとは

PMとはプロパティマネージメントの略、一般に入居者や賃貸借契約、家賃収納の管理を指す。BMとはビルディングメンテナンスの略、一般に建物メンテナンス(エレベーター、受水槽、汚水槽など)の管理を指す。例えば、契約書のクレームの場合はPM会社へ、建物のクレームの場合はBM会社へ連絡すると良い。
  貸し止め

たまに事故のように「貸し止め」に出くわすことがある。貸し主側の身内から何らかの理由で反対意見が出て急にテナント募集を中止するケース、と 入居申込が入って契約準備中のケース、原状回復工事やルームクリーニングが遅れているケースなどが背景にある。

  一般媒介と専任媒介

一般媒介とは、売り主や貸し主、借り主や買い主が「複数の業者」に依頼して相手先を募集する契約形態のこと。専任媒介とは売り主や貸し主、借り主や買い主が「一つの業者」に依頼して相手先を募集する契約形態のこと。一般媒介の場合、業者としては成約の可能性が低くなるのでネット登録程度でチラシ配布などの費用をかけないケースが多い。
  サブリース

不動産会社がオーナーから借り上げて入居者に転貸する契約形態のこと。オーナーは個別のテナント対応の手間が無くなるので、一般的には戸数の多い物件で利用されるケースが多い。アパート建設会社が新築計画時に銀行融資を付けるために賃料保証としてサブリースを付けるケースもある。このケースの場合、数年毎に一方的な見直し規定が入っており、実質的には保証になっていない場合が多い。